人物伝・河井継之助「西国遊学24(備中(松山))」
この西国遊学のシリーズ?は河井継之助の『塵壺』 を参考とさせていただきました。その『塵壺』から の最後となるのが今回です。次回からは山田方谷と 河井継之助について描き、山陰経由で江戸に帰る道 中を描く予定です。その旅が終わり、江戸で少々ぶ らぶらして、長岡に戻ってからが河井継之助の大舞 台が広がっていきます。残り少ないのんびりした時 期の継之助を楽しく描きたいと思います。
11月3日 晴又曇 松山泊
風強く寒さは昨日と同じ。朝、七日市を立つ。それ より山にかかり、一旦登り切ったところに那須野与 一の墓あり。七日市から松山までは皆山で危険な道 も多く難儀なり。あわせて屈曲絶壁多し。松山川を 渡り、七ツ半(午後5時)頃「花屋」へ着く。荷物 を預け、そのまま進昌一郎宅へ行く。その夜は「花 屋」に泊まる。
#「花屋」は松山にある文武宿
11月4日 晴
「水車」へ移る。
#「水車」は継之助が寄宿所としていたところ。
11月5日 晴
米一斗買う。
11日6日 晴
11日7日 晴
11月8日 晴
夜、風雪。初雪なり。
11月9日 朝雪、その後は晴
11月10日 晴、夜雨
11月11日 晴、後雪
11月12日 雪、後晴
両三日間西風強し。尤も寒い。
11月13日 晴、夜雨
11月14日 晴、風強、夕方雪
11月15日 朝雪、昼晴、夕雨
11月16日 晴
11月17日 晴
11月18日 晴
11月19日 晴
11月20日 晴
11月21日 朝雪
寒さ強く、硯水が凍る。
11月22日 晴
11月23日 晴
11月24日 朝雪、後晴、風強
11月25日 晴
初めて雪のたまるのを見る。
11月26日 晴
寒さ強し。
11月27日 晴
11月28日
先生(山田方谷)「水車」へ着く。12月5日迄逗留。 その後長瀬(自宅)へ帰る。先生着より日記記さず。
12月6日
二朱と十七匁、庄次郎へ渡す。右は米二斗の代なり。 外に二匁、大根代を遣わす。先生、十六日に「水車」 へ来て、十九日帰る。
この頃より道中紀行、考え記し、しばらく終わる。 何も用のある事はなけれども、他日、ご両親へお話 の積もりと思いつき事を記すのみ。前後紛乱、字も わからず、また見れば色々思い出す事も出てくるで しょう。もし入用の事あればその一、二ぬいて浄書 すべし。
12月22日
終わり。
#次回は山田方谷と河井継之助について色々書こうと思います。
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