人物伝・河井継之助「西国遊学27(但馬、丹後、若狭、近江、山城)」



備中松山から江戸へ戻る旅の続きです。

 

3月11日 雨 香住泊

 

香住に宿をとる。この間に坂が二つあり、前日と比べて

高い山である。往来に雪があった。

 

3月12〜19日 雨 湯島泊

 

坂を三つ越して木野崎郡湯島に着く。三木屋に宿をとる。

ここで色々面白い話があった。19日まで湯治をした。

名高き銘湯でもあり感心した。贅沢ではあるが、しばらく

山道が続き、養生のためでもあった。

 

3月20日 雨 大野泊

 

湯島出立、丹後に入る。大野にて宿をとる。

 

3月21日 雨後晴 宮津泊

 

大裏峠を越え、天の橋立が見える。尤妙なり。岩瀬へ下り、

男山を上り、成相寺参詣し、一宮へ下り、天の橋立を通り

文珠へ渡り、宮津に入り北野屋に宿をとった。時間が早か

ったので城下を徘徊した。

 

3月22日 晴 高浜泊

 

宮津を出て栗田から船にて市場に着く。若狭に入る。高浜

で宿をとる。

 

3月23日 晴、夕方雨 今津泊

 

小浜城下に出て、近江に入り今津で宿をとる。ここから竹生島

が西北に見える。晴なら渡ろうかとも思ったが雨故に展望のみ。

 

3月24日 雨 衣川泊

 

湖水に沿って進み白鬢明神参拝。衣川で宿をとった。

 

3月25日 晴後雨 京泊

 

観音寺山を見る。坂本、唐崎を通り三井寺参詣。小関を越え京

に出る。三条小橋升屋友三郎に宿をとる。

 

#次回は京都に入ります。

 

 


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